2015-01-29 バイト前 安堵からくる緩慢さと喧騒に飲み込まれ、微かな高揚感を携えている。私達は其れ等を知っていて、何時もの他人の素振りをする。半ば押し潰されそうになりながら、窓の外を眺めていると、携帯のイヤホンジャックから聴覚への刺激が欲しくなる。さっき迄は無かった微かな揺れにより、未来ある命の数を知る。「当日解答速報」と書かれたチラシを小脇に抱え、燻んだローファーが小走りに駆けて往く。彼等と私達の間に流れるこの空気を、入れ替えるか入れ替えないべきか。決断を迫られたその箱は一際大きく揺れている。